いのいち勉強日記

Turingで自動運転の開発をしています。京大でPhDをとりました。Kaggle Grandmasterです。

【書評】田坂広志著「東大生となった君へ」真のエリートへの道

田坂広志先生の新しい著書、
「東大生となった君へ」
 
はい。私は東大生ではないです。笑
ですが、
もちろん勉強になることがたくさんありました!
というか勉強になることしかなかったですね。本当に。

 
本書はちょっとした自己啓発本やノウハウ本の類ではありません。
もっと深いところ、今後生きていくうえでずっと考え続ける必要があるような、
そんな本質的なところについて語られている本です。
 
この本は多くの大学生にとって、いや、大学生以外の人にとっても
「学び」の指南書になるのではないでしょうか。

 

真のエリート

 
副題にもなっている「真のエリート」
「東大生」とは世間から「エリート」という肩書きを
否応無しに背負わされてしまいます。
 
そんな時に、
その「エリート」の意味を間違えてはいけないのです。
 
「エリート」とは、「厳しい競争を勝ち抜いた優秀な人間」ではないのです。
 
この示唆は初めは「えっ?!」となりましたが読んでいて納得。
 
本書の中でも第1章の中で少し引っ張って、
「真のエリートとは!」の答えが出てきたので、
この記事の中ではあえて書かないでおきます。
本書のテンポの中で答えを見た方が納得感が強まると思うので!
 
「エリート」という言葉についてちゃんと考えたことはありませんでしたが、
ここで語られている「真のエリート」の考え方は、全ての人に重要だと思います。
 
というか、活躍している人は東大出身に限らず
このマインドセットを持って生きているんですね。
このエリート感を持たずして今後の章は学べないですね。
 
多くの人がここにあるエリート感を持つことが大事だと思いました。
そうすれば変なエリート像を押し付けることも、押し付けられることもないから。
 
そして「真のエリート」のマインドセットを持った人たちが
これから世の中に増えてくるといいですね。
 
 

人工知能時代を生きる人たちへ

 
タイトルからはわかりませんが、この本では、
いわゆる「人工知能時代の生き方」を鋭く解説しています。
 
「人工知能がホワイトカラーの仕事を奪う!」
「クリエイティブな仕事は人間にしかできない!」
「経営は機械に置き換わらないだろう!」
「対面の人間味の必要な仕事は残るだろう!」

 
などなど、そんな話はどこかで聞いたことがあるかもしれません。
 
本書でも人工知能に代替できない能力を3つあげています。
・クリエイティビティ
・ホスピタリティ
・マネジメント

これ自体は有名なのでどこかで聞いたことがあるかもしれません。
 
しかし、「じゃあ一体どうすればいいの?」に
ここまでしっかりと答えている本は初めてみました!!!

 
いやー、すごいですね。本当にすごい。
すごく具体的にどう言った能力が必要で
それを獲得するにはどうすればいいか

それが解説されています。

・知識と知恵の違い
・経験から体験にする「反省日記」
・創造性と革新性の違い
・本当に必要なコミュニケーション力
・「共感力」を身につける方法
・リーダーに必要な3つの力

などなど…

学ぶことが山ほどありました。
具体的な指針になると思います。
 
 

まとめ

 
この本の内容は本当に奥が深い。
 
本書を読めば
「学び」のステージをワンランク上げられる気がします。
 
これらの時代を生きていく上で必要な
「学び方の本質」が書かれていますね。

 
東大とか関係なしに読むべきです!
しかも、大学生はできれば早いうちに絶対読むべきです!
大学生のうちにできることとかも具体的に書いてあるからです!
大学の講義を1回、2回サボってもいいので読んでみたらいいと思いますよ!!!
時間の有り余ってる1、2回生のうちに実践してみたらいいと思います。
というかどんどん実践すべきですね。
 
その時に必要なマインドセットも書いてあるので、
しっかりと心に刻んで取り組んで見たらいいと思います!
 
わたしはもうラボ畜なんでできることはほんの少し限られますが、
それでも実践できることの方が多いと思いました。
なので、修士課程や博士課程の人も一回読んで見てください。
 
本書はテンポが良いのですぐに読めますよ!
ちょっと論文読む合間くらいに本書を挟んで見てください。笑